廃棄物の回収や中間処理を行う当社が、なぜ牛の飼料を作り始めたのか。そのきっかけは、高圧・高温下で素材を蒸し煮にする蒸煮装置と、約30年前に行われていたある研究との出会いにあります。
廃棄物等を加水分解してリサイクルすることを目的に作られた蒸煮装置を、汚泥の中間処理施設に採用できないか検討していたのですが、当社が扱う汚泥は成分や性状が安定しないことからこれを断念。
装置を別の用途で利用できないか模索していたところ、1990(平成2)年に農林水産省が飼料自給率向上を目指して全国の公的研究試験機関に委託し行っていた「木材を蒸煮処理し飼料化する」研究の存在を知ります。
当時は製造にコストがかかりすぎることから実用化には至らなかったそうです。しかし現在の技術なら事業化も可能なのではと考え、当社は2014(平成26)年に開発をスタート。
木質飼料「キャトルエース」の開発は、研究機関や民間企業、大学、畜産農家等、多くの方々のご協力のもと行われました。実証試験等を行う中で、キャトルエースは健康な牛づくりに寄与するだけでなく、肥育効率の向上による経済効果が見込めることもわかっています。
天候等で質と量が変わる牧草や、国際情勢によって価格が変わる輸入飼料とは異なり、安定した品質と価格で供給できるのもキャトルエースの特徴です。
間伐材の高付加価値化、飼料の自給率の向上にも貢献するキャトルエース。今後は当社の事業理念を共有できるパートナーと手を取り合い、この技術を全国に普及していきたいと考えています。
【指 針】
一.私たちは高品質で安全な飼料製造を遵守します。
一.私たちは木質蒸煮飼料を全国へ普及し、安定供給できる体制を構築します。
一.私たちは低質材などから新たな価値を見出し、林業の活性化を目指します。
一.私たちは木質蒸煮飼料を広く普及し、飼料自給率の向上を目指します。
一.私たちは木質蒸煮飼料生産事業を通じて地域社会へ貢献します。
キャトルエースのその他の特徴について、詳しくはこちらの動画をご覧ください。
当社は、キャトルエースの給餌効果について各研究機関などの協力を得て詳細な検証を続けております。
※画像をクリックすると、詳細が表示されます。